地位確認等請求控訴事件(通称 松下プラズマディスプレイ黙示の労働契約)
工場で働いていた人が、偽装請負(ぎそうふうけい:実態は労働者なのに請負契約を装うこと)や違法な派遣を告発したところ、会社から不当な配置転換や雇い止め(契約期間満了による解雇)を受けたとして、雇用関係の確認や賃金、慰謝料を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告は、会社との間に直接の雇用関係があり解雇は無効であると主張。また、不必要なリペア作業(修理作業)を命じられたことや解雇は報復にあたるとして、地位の確認や未払い賃金、不法行為(違法な行為)に基づく慰謝料などを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の会社は、原告とは期間を定めた有効な雇用契約を締結しており、期間満了により契約は終了したと主張。リペア作業の命令も、コスト削減のための計画に基づくものであり、報復や嫌がらせではないとして、原告の請求を退けるよう求めた。
裁判所の判断
裁判所は、それまでの労働実態から原告と被告の間に黙示の労働契約の成立を認め、会社が命じたリペア作業への配置転換や雇い止めは権利の濫用(らんよう:権利の行き過ぎ)であり無効と判断。ただし、契約期間については別個の合意があるとして原告の主張の一部を退け、原告の雇用契約上の地位を確認するとともに、賃金と慰謝料の支払いを命じた。
この事件だけの事情
違法な労働者供給や派遣が行われていた実態から、当事者間の黙示の労働契約の成立を認めつつ、後の合意による契約内容の変更範囲を詳細に認定して判断した点に特徴がある。
結論
原告の請求が一部認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2008-04-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成19(ネ)1661 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索