似てる裁判リサーチ

損害賠償等請求事件(通称 神奈川都市交通賃金請求)

民事被告勝訴認められた金額 68万円

タクシー乗務員が交通事故で負傷し、会社に対して未払賃金や年休取得による損害賠償などを求め、会社は立替金の返還を求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

原告である乗務員は、事故後の休業期間や復職までの期間について、協約や民法、労働基準法に基づく賃金や休業補償の支払いを求めた。また、会社が就労を拒否したため不本意に年休消化させられたことへの損害賠償や、会社が事故の示談交渉を放置したことに対する慰謝料も請求した。

訴えられた側(被告)の事情

被告である会社は、協約は原告の所属する労働組合とは締結されておらず適用されないと主張した。また、乗務員は乗務が可能な状態であるという医師の診断書を提出せず、正当な労務提供の申し出がなかったため賃金請求には応じられないとした。さらに、労災保険の不支給に伴い、立て替えていた休業補償相当額の返還を求めた。

裁判所の判断

裁判所は、原告は職種が乗務員に限定されているところ、乗務が可能であることを裏付ける医師の診断書を提出せず、債務の本旨に従った履行の提供(適法な仕事の提供)があったとは認められないと判断した。また、労働協約の適用や会社による示談交渉義務も認めず、原告の請求をすべて棄却し、会社の立替金返還請求を認めた。

この事件だけの事情

労災保険の休業補償給付の不支給決定に伴い会社が一時立替払いした金額について、法律上の原因がない損得として不当利得返還請求が認められた点。

結論

原告の請求はすべて棄却され、被告の立替金返還請求が認められた。

この裁判の情報

裁判年月日2003-06-05
裁判所横浜地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号平成13(ワ)257等
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索