退職金等請求事件(通称 中部カラー退職金請求)
退職した元従業員が、旧退職金規程に基づいて計算した退職金の残額などの支払を求めたのに対し、会社側が変更後の就業規則に従って支払い済みであると主張して争った事件。
訴えた側(原告)の事情
会社を退職した元従業員は、変更後の就業規則(会社のルール)は効力を生じておらず、従前の退職年金規程(退職金の細目を定める規程)に基づく退職金が支給されるべきであると主張し、支払済みの額を差し引いた残額約786万円の支払を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、確定給付企業年金法等の施行に伴い、適格退職年金制度から他制度への移行が必要となり、就業規則を適法に変更したと主張した。その変更後の就業規則に基づき退職金を全額支払済みであり、未払金はないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、退職金準備制度の移行に伴う就業規則の変更には合理性があり、従業員への実質的な周知も図られていたため有効であると判断した。また、変更後の就業規則は労働基準法が定める退職手当の計算方法に関する事項を欠いておらず、会社側は既に適法な退職金を全額支払っているとして、原告の請求を棄却した。
この事件だけの事情
適格退職年金制度から中小企業退職金共済制度への移行に伴う就業規則の変更の有効性および周知性が争点となった。
結論
被告(会社)の言い分が認められ、原告の請求は棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2006-10-20 |
|---|---|
| 裁判所 | 長野地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成16(ワ)207 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索