未払賃金請求事件(通称 社会福祉法人栄光福祉会賃金請求)
福祉施設を経営する会社が手当を廃止して賃金を減額したことに対し、従業員らが、不利益な労働条件の変更(労働条件の不利益変更)であり無効であるとして、未払いの賃金を請求した事件。
訴えた側(原告)の事情
手当の廃止による賃金の減額は、生活への打撃が大きく、経営悪化の証拠もないため無効である。組合との交渉も拒否された不当なものであり、減額された分の未払賃金を支払うべきだと主張した。
訴えられた側(被告)の事情
支援費制度への移行に伴う競争激化や経営・財政難に対応するため、給与規程を改定して手当を廃止したものであり、人事院勧告の趣旨にも沿った合理的なものだと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、会社の経営環境が厳しくなることは理解できるものの、財務状態の悪化は認められず、役職手当の新設と矛盾するなどの理由で、労働者に不利益を受忍させるだけの高度の必要性や合理性はないと判断した。そのため、同意していない原告らに対する手当廃止は無効とし、未払賃金の支払いを命じた。
この事件だけの事情
措置費制度から支援費制度への移行という福祉制度の大きな転換期における賃金減額の有効性が争われた点に特徴がある。
結論
原告らの請求が一部認められ、会社側に対して未払賃金の支払いが命じられました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2005-07-22 |
|---|---|
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成16(ワ)13 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索