賃金請求事件
私立学校の教職員らが、学校側から12月期の期末勤勉手当(ボーナス)を一方的に減額されて一部しか支払われなかったとして、残額の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告である教職員らは、5月の理事会で期末勤勉手当の支給額や計算方法が決定されたため、支給額を受け取る権利(具体的権利)がすでに発生していたと主張。その後、秋の人事院勧告に倣って手当をさらに減額した決定は、労働条件の不利益な変更であり無効であるとして、減額分の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告である学校側は、給与規程に「その都度理事会が定める金額を支給する」と定められており、5月の段階では正式な支給額は決まっていなかったと主張。秋の人事院勧告を受けて11月の理事会で正式に決定されたものであり、過去から行われてきた給与調整方針に沿った合理的なものであると反論した。
裁判所の判断
最高裁判所は、給与規程の定め方やこれまでの支給経緯から、5月の理事会で具体的な支給額が確定していたとはいえず、11月の理事会の決定によって初めて権利が発生したと判断した。また、過去に給与増額の際も同様の遡及調整が行われてきたことから、減額についても人事院勧告に倣った調整は合理性があり有効であるとして、教職員らの請求を退けた。
この事件だけの事情
人事院勧告に基づく給与等の改定に伴い、支給額の引き下げだけでなく過去の期間も含めた調整(遡及調整)が行われた点に特徴がある。
結論
学校側(被告)の主張が認められ、教職員ら(原告)の請求はすべて退けられました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2007-12-18 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成17(受)2044 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索