地位確認等請求事件
過去に有罪判決を受けた国家公務員が、その事実を隠して長年勤務を続けた後、失職を言い渡されたことに対し、雇用関係の確認や給与の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告(元国家公務員)側は、過去の有罪判決を理由に失職を主張することは信義則(信義誠実の原則)に反し権利の濫用であるか、長年の勤務により新たな雇用関係が形成されたと主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告(国・会社)側は、禁錮以上の刑を受けた者は国家公務員になれないという欠格事由(法律上の決まり)に該当し、失職は当然のことであり、長年の勤務を理由に新たな雇用関係は成立しないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、欠格事由を定めた規定は国民の信頼を確保するための公益的な強行規定(必ず守るべき規定)であり、事実を隠して勤務を続けた原告に法的保護に値する期待はないと判断した。なお、長年の勤務により失職の主張が許されなくなるとする反対意見もあったが、多数意見により原告の請求は退けられた。
この事件だけの事情
刑の執行猶予期間が満了して約25年が経過し、退職時には50歳に達していたという長期間の勤務経過を巡り、多数意見と反対意見で判断が分かれた。
結論
被告(会社)側の言い分が通った。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2007-12-13 |
|---|---|
| 裁判所 | 最高裁判所 |
| 区分 | 行政の裁判 |
| 事件番号 | 平成18(行ツ)171 |
| 分野 | 行政 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索