新増島保育園運営事業者地位確認等請求事件
新増島保育園の運営事業者にいったん選ばれた医療法人が、その決定を飛騨市長に解除されたため、取消しと事業者の地位確認を求めた行政訴訟。
訴えた側(原告)の事情
原告である医療法人は、運営事業者の決定取消し(主位的請求)は違法な行政処分であると主張し、仮に契約関係の解除だとしても解除事由はないとして、事業者の地位確認(予備的請求)を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告である飛騨市は、事業者の決定や解除は公法上の契約に基づくもので行政処分ではなく、また市民の間で宗教団体に関する不安や反対運動が広がり、原告との協議が困難になったため解除にはやむを得ない事由があると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、保育園の運営業務の委譲は対等な立場の合意によるものであり、決定の取消し(解除)に行政処分性は認められないとして主位的請求を却下した。また、市民の不安解消に向けた確認事項の提示に対し原告が強硬な態度をとったことなどから、解除には相当な事由があり有効と判断し、予備的請求を棄却した。
この事件だけの事情
新興宗教団体への所属をめぐる市民の強い不安や反対運動が背景にあり、行政と事業者間の信頼関係や協議継続の可否が争点となった事例である。
結論
原告の請求はすべて退けられ、市の勝訴となった。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2007-08-29 |
|---|---|
| 裁判所 | 岐阜地方裁判所 |
| 区分 | 行政の裁判 |
| 事件番号 | 平成17(行ウ)9 |
| 分野 | 行政 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索