退職金請求事件(通称 日本郵便逓送退職金請求)
会社の希望退職に応じ業務を受託した元社員が、後に関係業務が廃止されて収入を失ったのは、退職金の計算時に将来の収入が控除されていたため不当だとして、会社に収入相当額の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告は、退職金(特別加算額)の計算で将来得られる軽四便業務の収入が控除されていたのだから、業務の廃止によって収入が失われた以上、会社はその分の利益を得たと主張し、収入相当額の不当利得返還を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の会社は、退職金の特別加算額は当時の労使合意に基づき定年までの給与や退職金を前提に一義的に計算されたものであり、退職後の実収入の変動によって再計算する取り決めはないとして、原告の請求を退けるよう求めた。
裁判所の判断
裁判所は、特別加算額の計算式は退職時を基準とした一定の構成要素に基づいて妥当な加算額を算出するものであり、将来の収入や賃金体系の変動に応じて再計算することが予定されていたとは認められないと判断した。したがって、業務廃止によって会社が法律上の原因なく利益を得たとはいえないとして、原告の請求を棄却した。
この事件だけの事情
退職時の特別加算額を算出する際に、将来の再就職先での収入見込み額を控除していた点について、その後の業務廃止に伴う返還請求が認められるかが争われた事件。
結論
被告(会社)の言い分が認められ、原告の請求は退けられました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2006-09-19 |
|---|---|
| 裁判所 | 甲府地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成17(ワ)355 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索