似てる裁判リサーチ

賃金等請求(通称 東京都中学校教諭割増賃金請求)

民事被告勝訴

公立中学校の教諭が、歴代の校長から違法な超過勤務(残業)を強いられたとして、東京都に割増賃金の支払いを、元校長と現校長に謝罪文の交付を求めた裁判。

訴えた側(原告)の事情

原告である教諭は、職員会議や部活動指導などにより、休憩時間を削られ、退勤時刻を超えても続く超過勤務を強いられたと主張。被告である東京都に対しては労働基準法に基づく超過勤務手当(割増賃金)の支払いを、元・現校長に対しては国家賠償法や民法を根拠に謝罪文の交付を求めた。

訴えられた側(被告)の事情

被告の東京都などは、義務教育の教職員には給特法(公立の義務教育諸学校の教育職員の給与等に関する特別措置法)等の規定により原則として超過勤務手当は支給されないと反論。また、校長らが強制的に超過勤務を命じた事実はなく、業務は自主的な判断や自主的な自発性に基づくものであり、違法性はないと主張した。

裁判所の判断

裁判所は、給特法の趣旨から教職員には原則として超過勤務手当は支給されないとした上で、自由意思を強く拘束するような形で常態的に超過勤務をさせられていたといえるかを検討した。その結果、職員会議や各種行事などは自主的な判断や業務の性質上やむを得ない範囲内のものであり、違法な超過勤務を強制されていたとは認められないと判断した。また、校長個人についても、公権力の行使における損害賠償は団体が負うべきであり個人の責任は認められないとして、原告の請求をすべて退けた。

この事件だけの事情

公立学校の教職員に一般的な労働基準法上の時間外労働の割増賃金が適用されるかどうかが争点となった。

結論

原告の請求はすべて棄却された。

この裁判の情報

裁判年月日2005-01-13
裁判所東京地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号平成15(ワ)27429
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索