地位確認等請求(通称 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構非常勤職員任用更新拒絶)
約14年間にわたり任用更新を繰り返されてきた非常勤職員が、年度末での任用更新拒絶(雇止め)を無効として労働契約上の地位確認と給料の支払いを求め、労働組合も損害賠償を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告(労働者側)は、勤務の実態は私法上の労働契約であり、約14年もの長期間にわたり更新を繰り返してきたため期限の定めのない契約と同視できると主張した。また、今回の雇止めは合理性を欠いており無効であるとした。
訴えられた側(被告)の事情
被告(使用者側)は、非常勤職員は人事院規則に基づく公法上の任用であり私法上の労働契約ではないと主張した。また、期間の定めのある任用更新を繰り返しても無期雇用に転化することはなく、更新するかどうかは任命権者の裁量であるとした。
裁判所の判断
裁判所は、非常勤職員の勤務関係は公法上の任用関係であるとしつつも、長期間にわたる更新実績がありながら、更新しない方針を事前に十分に告知せず再就職の機会を与えなかったことは信義則(信義誠実の原則)に反し、著しく正義に反すると判断した。したがって、この任用更新拒絶は許されないものとして原告の労働契約上の地位を認め、給料の支払いを命じた。
この事件だけの事情
非公務員型の独立行政法人への移行に伴う労働関係の承継について、判決確定までの間は任用更新がなされたものとして扱うという判断をしている。
結論
原告(労働者側)の請求が認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2006-03-24 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成16(ワ)5713 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索