賃金等請求控訴,同附帯控訴事件(通称 名古屋国際芸術文化交流財団賃金規程変更)
会社が賃金と退職金を減らすルール変更を行ったことについて、同意していない従業員が、変更は無効だとして元の金額との差額や遅延損害金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、会社から一方的に賃金や退職金を大幅に減らされた。ルールの変更には必要性や合理性がなく、同意もしておらず、説明の際にも白紙の書類に押印を迫られるなど納得できるものではなかったため、不利益な変更は無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、経営が危機的状況にあったため、ルールの変更には十分な必要性と合理性があり、従業員も説明を受けて黙って働き給与を受け取っていたことから変更を承諾していたと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、会社が経営難であったことは認めつつも、労働条件の不利益変更には高度の必要性に基づく合理的な内容が求められるとした。本件では減額の幅が大きく、人件費削減の効果もわずかであり、適切な説明や合意形成が尽くされたとも認められないため、同意していない従業員に対して効力は及ばないと判断した。
この事件だけの事情
従業員が退職するまでの間に受け取っていた給与や勤務の事実があったが、黙示の承諾とは認められなかった。
結論
労働者側の請求が全面的に認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 2005-06-23 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 平成16(ネ)505等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索