解雇無効確認、謝罪広告、損害賠償請求事件
バスガイドの見習いとして働く女性が、上司から強引に退職届を出されたのは無効であり、精神的苦痛を受けたとして、社員としての地位確認と損害賠償を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告(元見習い)側は、上司から大声で叱責され、親に相談する時間もなく退職届を出すよう強要されたため、この退職は無効であると主張した。また、不当な扱いで精神的苦痛を受けたとして会社に損害賠償を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告(会社)側は、原告の行動が就業規則の懲戒解雇事由に当たるため、任意での退職を促したことに違法性はないと主張した。また、一連の対応に不法行為はなく、退職は有効であると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、未成年だった原告に対し、親に相談させず上司らが一方的に叱責して退職願を出させた行為は、自由な意思決定を奪う強迫(違法なプレッシャー)に当たると判断した。したがって、退職の意思表示は取り消され無効となり、社員としての地位が認められるとした。また、会社の責任による精神的損害に対する賠償請求も一部認めた。
結論
原告の請求が一部認められ、社員としての地位確認と10万円の損害賠償が命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1973-10-26 |
|---|---|
| 裁判所 | 広島高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和44(ネ)122 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索