解雇無効確認等請求事件
学歴を偽って会社に就職した労働者が、その後懲戒解雇されたことに対し、解雇は無効であると訴えて地位の確認などを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
労働者は、採用時の学歴詐称は重要な前歴(過去の経歴)にはあたらない上、その後長年何事もなく真面目に勤務したのだから、懲戒解雇(重い処分)は不当で無効であると主張した。また、組合活動を理由とする不当労働行為であるとも訴えた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、学歴詐称は重要な経歴の隠蔽であり、会社秩序を乱したため懲戒解雇は正当であると主張。さらに、組合役員に選ばれた直後の調査は偶然であり、解雇の理由はあくまで学歴詐称にあるとして、原告の請求を退けるよう求めた。
裁判所の判断
裁判所は、最終学歴は採用や処遇の判断資料として重要であり、学歴を偽って入社した後にその地位を利用して賃金の過払いを受け続けたことは、企業秩序を乱す懲戒解雇の正当な理由になると判断した。また、組合活動を理由に解雇されたという主張も認められないとした。
この事件だけの事情
採用時の学歴詐称と、その後の勤務態度や会社秩序への影響を踏まえた懲戒解雇の有効性が争点となった。
結論
労働者の請求がすべて棄却され、会社の勝訴となった。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1962-05-14 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和35(ネ)1375 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索