未払賃金並びに附加金請求事件
組合の闘争の一環として一斉に年次有給休暇(年休)を取得した従業員らが、賃金カットされたのは違法だとして、会社に対し未払賃金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
従業員らは、法律で認められた年次有給休暇の時季指定権(休む時期を指定する権利)に基づいて休暇を取得したものであるから、その期間の賃金カットは違法であると主張し、未払賃金の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、従業員らの年休取得は賃金交渉を有利に進めるための組織的な集団行為であり、実質的には同盟罷業(ストライキ)にあたるため、年休は成立せず賃金請求権は発生しないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、今回の年休の時季指定は組合の統制のもとで行われ、使用者において時季変更権(業務の正常な運営を妨げる場合に時期を変更できる権利)を行使する余地がなく、実質的に同盟罷業にほかならないと判断した。したがって、年休は成立せず、賃金カットに違法性はないとして従業員らの請求を退けた。
この事件だけの事情
組合の組織的指令に基づく一斉の年休取得が、実質的な同盟罷業にあたり年休権の行使とは認められないと判断された事例。
結論
原告(従業員ら)の請求がすべて棄却され、被告(会社)の勝訴となった。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1978-12-27 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和52(ネ)749 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索