江戸川製作所退職金請求
破産した会社の元従業員たちが、営業廃止による退職に伴う退職金について、財団債権(優先的に支払われる債権)にあたると主張して、破産管財人に対して支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
会社の営業廃止による解雇は破産管財人の行為であるため、退職金は破産手続を進めるための管理費用や管財人の行為による請求権、あるいは破産宣告後の通常の賃金に該当し、財団債権として優先的に支払われるべきであると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
退職金は破産財団の管理費用にも、管財人の行為による請求権にも、破産宣告後の請求権にも該当せず、財団債権ではない。したがって、破産手続によらないで権利を行使することは許されないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、従業員の解雇や営業の廃止は破産財団の管理費用の範囲外であり、退職金は破産宣告前にすでに発生していた不確定期限付の賃金であって管財人の行為で生じたものではないと判断した。また、優先権がある債権であっても、通常の訴訟ではなく、破産手続における債権の届出などの法的手続によらなければならないため、本件の訴えはいずれも不適法で却下されるべきとした。
この事件だけの事情
会社が破産した際の退職金請求において、財団債権該当性や通常の金銭支払請求の訴えの適法性が争点となった事案。
結論
原告らの請求はすべて却下され、被告(破産管財人)側が勝訴した。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1969-07-24 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和42(ネ)2586 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索