三元貿易解雇
中国貿易を営む会社から解雇された従業員らが、不当な解雇であるとして、労働者としての地位の確認と賃金の仮払いを求めた仮処分申請事件。
訴えた側(原告)の事情
組合活動を理由とした不当労働行為であり、思想・信条を理由とする解雇(クビ)は憲法や労働基準法に違反し、解雇権の濫用(権利の乱用)にあたって無効であると主張し、地位の保全と賃金の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社は、従業員らが業務を怠り、中国との友好貿易の破壊を目的とする行為を行ったことや、会社の方針に反する思想・信条を公言して業務の遂行に支障をきたしたため、解雇は正当であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、会社には政治的方針を重視する特殊性があるとしつつも、従業員らがその方針に反対の態度をとったことだけでは、会社の業務の遂行を著しく阻害したとは認められないと判断した。思想・信条を理由とする解雇は公序良俗に反して無効であるとし、従業員らの申請を認めた。
この事件だけの事情
本件は通常の企業とは異なる中国貿易という特殊な企業方針を掲げる友好商社における、思想・信条の自由と企業の運営に関する労働紛争である。
結論
申請人の主張が認められ、労働契約上の権利を有することが仮に定められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1970-01-30 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和42(ヨ)2373 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索