大分組解雇
組合の積立金を借りたトラブルや部下との対立などを理由に会社から解雇された労働者が、解雇は無効であると主張して地位の確認と給料の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
労働組合の積立金に関する借入は既に完済しており問題なく、一部の従業員が流言飛語を流して自分を排斥しようとしただけである。会社がこれに便乗して行った解雇は、正当な理由がなく、不当な解雇権の乱用(権利の行き過ぎ)にあたるため無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
労働者が管理職でありながら組合の積立金を不正に使用したことや、部下に対して差別的・高圧的な態度をとったことで職場内の対立を招き、業務に支障を生じさせた。これは就業規則の解雇事由に該当し、会社秩序を乱したため解雇は有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、積立金の借用は組合の当時の慣行に基づくものであり、原告が横領したとは認められないと判断した。また、部下に対する高圧的な発言も十分な証拠がなく、職場の混乱の主たる原因は原告にあるとはいえないとした。したがって、解雇の理由となる客観的な正当な理由や社会的相当性を欠くため、解雇は無効であると判断した。
結論
労働者の主張がほぼ認められ、解雇は無効と判断された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1970-03-11 |
|---|---|
| 裁判所 | 大分地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和43(ワ)342 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索