岐阜相互銀行退職
銀行員の男性が、家族手当の不正受給や税金申告の不備を理由に解雇されそうになり、退職届を出した。しかしこれは強迫や不当労働行為だとして、給料の支払いなどを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
銀行で働いていた男性は、人事委員会での会社側の強い態度は強迫(脅し)にあたり、退職届の提出は無効であると主張した。また、組合活動を理由とする不当労働行為(不当な差別)だとして、未払い賃金や一時金の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
銀行側は、男性が配偶者の給与収入を隠して家族手当を不正に受け取り、税金の源泉徴収逃れ(税金の不払い)をしたことは懲戒解雇(重い処分)に値すると主張。退職届は本人の自由な意思で提出されたものであり、不当労働行為ではないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、男性の家族手当の不正受給や税金に関する不正行為は就業規則の懲戒事由(処分事由)に該当すると認定した。会社側の人事委員会での言動に強迫の故意や違法性はなく、退職届の提出は有効であると判断。さらに、組合活動を理由にした不当労働行為も認められないとした。
この事件だけの事情
懲戒解雇相当の不正行為があった従業員に対し、退職届の提出による合意解約が行われた事案。人事委員会でのやり取りや強迫の成否が詳細に審理された。
結論
銀行側の主張が認められ、男性側の請求はすべて棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1970-10-29 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和42(ネ)591等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索