丸住製紙懲戒解雇
会社から懲戒解雇(ちょうかいかいこ=重大な規律違反によるクビ)された従業員らが、解雇は不当労働行為(組合活動を理由とした不利益扱い)や権利の濫用で無効だと主張し、従業員としての地位確認や賃金の仮払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、会社が労働組合の活動を嫌って組合員を狙い撃ちで解雇したり不当な処分を下したりしたと主張した。また、休日出勤の拒否や些細な行為を口実にしており、懲戒解雇や始末書の提出強要は無効であるとして、地位の確認と給与の仮払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、従業員らが正当な業務命令に違反したこと、勤務中の不適切な行為や他人の子供への暴行事件などで刑事罰を受けたことを挙げた。これらは会社の秩序を著しく乱す重大な違反であり、就業規則に基づく懲戒解雇は適法であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、従業員1人については休日出勤拒否やテニス観戦などの処分に重すぎる面があり「改悛(かいしゅん=反省)の見込みがない」とは言えず解雇は無効と判断した。しかし、他の従業員2人については、他人の子どもへの暴行や工場幹部への暴行傷害という重大な非行があり、懲戒解雇は有効であると判断した。
この事件だけの事情
従業員ごとの個別の行為(暴行事件や休日出勤拒否など)の悪質性を個別に評価し、1名は解雇無効、2名は解雇有効と判断が分かれた。
結論
従業員側の請求は、1名分は認められ、2名分は退けられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1971-02-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 高松高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和39(ネ)305等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索