日本計算器峰山製作所懲戒解雇
会社から懲戒解雇(ちょうかいかいこ=重大なルール違反に対するクビの処分)された労働者たちが、その解雇は労働組合の活動を嫌った不当なもので無効であると主張し、従業員としての地位確認と給料の支払いを求めた仮処分事件。
訴えた側(原告)の事情
労働者側は、会社の工場から有害物質や廃液による被害が出ているというビラを配ったのは正当な労働組合活動であり、解雇の理由は不当労働行為(組合活動を理由とする不利益な扱い)を隠す口実にすぎないと主張した。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、労働者たちが配ったビラの内容は事実に反する虚構であり、会社の信用を著しく傷つけ損害を与えたため、就業規則や労働協約に基づく懲戒解雇は正当であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、ビラの原因物質が何か完全に断定できないが、労働者側が有害物質の発生や公害について真実と信じる相当な理由があったと認定した。そのため、会社批判のビラ配布は正当な組合活動として受忍(じゅにん=我慢)すべきであり、解雇権の濫用(らんよう=権利の行き過ぎ)にあたり無効と判断した。
この事件だけの事情
従業員としての地位と賃金の支払いは認められたが、特定の元の職種への復帰を求める部分は必要性の主張や疎明がないとして却下された。
結論
労働者側の主張が概ね認められ、従業員としての地位確認と給料の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1971-03-10 |
|---|---|
| 裁判所 | 京都地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和45(ヨ)1 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索