全日本検数協会名古屋支部解雇
労働組合の役員らが時間外労働の拒否やストライキ(争議行為)を行ったことを理由に解雇されたのは無効だとして、地位保全や賃金の仮払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
組合側は、時間外労働の拒否やストライキは正当な組合活動であり、三六協定(時間外・休日労働に関する協定)は無効であると主張した。また、解雇は組合を潰すための不当労働行為であり、権利の濫用であるとして、解雇の無効と地位の確認を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、時間外労働の拒否や職場放棄は無責任な業務妨害であり、就業規則に違反すると主張した。三六協定は有効であり、一連の解雇は秩序を維持するための正当な処分であって、組合つぶしの不当労働行為ではないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、組合が行った時間外労働拒否やストライキの一部は政治的な目的を主としたものであり、組合員に対する解雇は原則として有効であると判断した。ただし、分会のトップであった代表者については、解雇の正当な理由を欠くとしてその部分だけ解雇を無効と認めた。
この事件だけの事情
原告(控訴人)のなかで代表者1名のみ解雇が無効と判断され、他のメンバーについては請求が棄却されるという判断が分かれた事例。
結論
代表者1名についての解雇(仮処分上の地位)は認められ、他のメンバーの請求は退けられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1971-04-10 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和43(ネ)839 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索