三井造船結婚退職制
女性従業員が結婚や出産を理由に退職扱いとされたり、期間の定めのある臨時従業員に変更されたりしたのは、性別による差別や結婚の自由の侵害であり無効であると主張し、元の正社員の地位確認や賃金の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告(従業員)は、結婚を理由に退職扱いされて臨時従業員に切り替えられ、さらに第一子の出産後に契約更新を拒否されたのは違法であると主張した。男女差別や結婚・出産の自由の侵害であり、解雇権の濫用にあたると訴えた。
訴えられた側(被告)の事情
被告(会社)は、女子従業員は補助的な業務を担当しており、結婚や出産で業務に支障が出ることや、男子従業員とは職種や期待される役割が異なるため「結婚退職制」には合理的な理由があると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、結婚退職制や出産による雇い止めは合理的な理由がなく、性別による差別待遇および結婚の自由を制限するものであって公序良俗に反し無効であると判断した。原告は期間の定めのない常用従業員(正社員)の地位にあると認めた。
この事件だけの事情
女子従業員に対してのみ結婚や出産を理由に不利益な扱いをする「結婚退職制」の法的有効性が最大の争点となった。
結論
原告の請求が認められ、正社員としての地位が確認され、未払い賃金の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1971-12-10 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和44(ヨ)1571 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索