目黒高校教諭解雇
学校の教諭である原告が、授業内容や組合活動などを理由にした解雇は不当労働行為や権利の濫用にあたると主張し、教諭としての地位の確認と給料の支払いを求めた仮処分事件。
訴えた側(原告)の事情
学校から偏向教育や職場秩序の破壊などを理由に解雇されたが、これらは思想・信条の自由や労働組合活動への不当な嫌がらせであり、無断録音などの違法な手段による解雇権の濫用であって無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
原告には授業で一方的な思想を押し付ける偏向教育や、無断外出、虚偽の理由による欠勤、校長の諮問拒否などの職場秩序を破壊する行為が多くあり、教諭としての適格性を欠くため解雇は有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、原告の授業内容に一部問題的な言辞はあるものの、全体として教育基本法の禁止する政治活動とはいえず、解雇の理由となるほどのものではないとした。また、学校側が生徒の保護者からの苦情などを理由に行った無断での授業録音は、教員の自主性を侵害し許されないと判断した。ただし、地位の確認と現在の給料の仮払いは認めたが、将来の定期昇給分や諸手当の請求は認めなかった。
この事件だけの事情
校長が生徒や父兄からの批判を理由に、原告の授業を無断で長時間録音したことが違法な「不当な支配」にあたると判断された点が特徴的である。
結論
原告の請求が一部認められ、教諭としての地位の仮定めと現在の給料の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1972-03-31 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和40(ヨ)2188 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索