山梨貸切自動車解雇
タクシー会社の組合役員である従業員2名が、営業成績不良などを理由に解雇されたのは無効だとして、従業員としての地位確認や賃金の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、解雇は労働組合の活動を理由とする不当労働行為であり、解雇の理由が懲戒解雇にあたるにもかかわらず、労働協約で定められた懲罰委員会の協議という必要な手続きを経ていないため、この解雇は無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、従業員らが会社の方針に反発して営業成績が著しく低迷し、さらに職務怠慢や高圧的な態度をとるなどして職場の秩序を乱したため、就業規則に基づいて普通解雇(通常の解雇)を行ったものであり、解雇は有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、解雇の理由となった事由が懲戒解雇(ペナルティとしての解雇)の事由に該当する場合、たとえ形式的に通常解雇の形をとったとしても、労働協約で定められた協議手続きを経なければならないと判断した。本件ではその手続きを経ていないため、解雇は無効であるとした。
この事件だけの事情
懲戒事由に該当する行為について、懲戒解雇ではなく通常解雇として行う場合であっても、労働協約上の解雇協議条項の適用を受けるかが争点となった。
結論
従業員側の主張が認められ、解雇は無効とされた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1972-07-17 |
|---|---|
| 裁判所 | 甲府地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和45(ヨ)102 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索