四国電気工事愛媛支店懲戒解雇
組合活動をしていた従業員が懲戒解雇されたことに対し、労働行政庁の除外認定を受けていないことや解雇権の濫用などを理由に、解雇の無効と従業員としての地位確認、賃金の仮払いを求めた仮処分事件。
訴えた側(原告)の事情
従業員側は、組合活動を封殺するための不当労働行為であり、仮に非行があったとしても個人的な喧嘩にすぎず解雇権の濫用であると主張。また、行政官庁の除外認定がない懲戒解雇は就業規則に違反して無効であり、通常解雇の主張も認められないとして、地位確認と賃金の仮払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、従業員が同僚に包丁で切りかかって怪我をさせようとした重大な非行(暴力行為等処罰法違反等で罰金刑が確定)があり、懲戒解雇事由に該当すると主張。行政官庁の除外認定が得られなくても予告手当を支払って即時解雇できるとし、仮に懲戒解雇が無効でも同一の理由で通常解雇が有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、就業規則上、懲戒解雇には行政官庁の認定が必要であると定められており、その認定を受けずになされた本件の懲戒解雇は無効であると判断した。また、会社が主張する通常解雇についても、適法な要件を満たしていないとして退けた。一方で、賃金の仮払いについては、従業員の他の収入や生活費を考慮して一部を認め、総合的に従業員の申立てを一部認容した。
この事件だけの事情
本件は賃金の仮払いに関する仮処分命令であり、従業員の他のアルバイト収入等の月額を考慮して、期間ごとに仮払いの金額を細かく調整して算定している点に特徴がある。
結論
従業員側の主張がほぼ認められ、会社は従業員を仮に扱い、賃金を仮に支払うことになった。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1973-02-01 |
|---|---|
| 裁判所 | 松山地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和43(ヨ)323 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索