九州電力委託検針員解雇
電力会社の検針員が、自身は労働基準法の労働者にあたると主張し、解雇の無効と給与の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告は、毎日の勤務時間や業務内容が会社に厳しく管理されており、形式は委託契約であっても実態は労働基準法上の労働者であると主張。ケガにより予定通りの検針ができなかったことはやむを得ない事情であり、解雇は違法で無効であると訴えた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、原告とは民法上の請負契約を結んでおり、業務の進め方も本人の自由裁量に任せられていたため労働者ではないと主張。過去にも度重なる規程違反や報告の怠慢があったことから、契約解除は正当な理由に基づくものであると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、業務の決定権が会社側にあり時間的拘束も受けているなど、実質的には使用従属関係にあるとして原告を労働者と認定した。しかし、過去の度重なる不手際に加え、今回も正当な理由なく定例の検針を行わず会社の業務を妨げたことは契約解除の正当な理由にあたると判断し、解雇を有効とした。
この事件だけの事情
契約の形式は請負契約であったが、実態として労働基準法上の労働者にあたるかどうかが詳細に検討された点。
結論
原告の請求をすべて棄却する。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1975-02-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和46(ワ)617 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索