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東亜石油懲戒解雇

民事被告勝訴

会社から配置転換を命じられた労働者がこれを拒否して懲戒解雇(重い処分としてのクビ)されたことや、ストライキ(労働争議)の主導者が解雇されたことに対し、労働者側が処分の無効と地位確認を求めて会社を訴えた事件。

訴えた側(原告)の事情

従業員側は、専門技術者としての採用条件に反する異動命令や、組合活動に対する不当労働行為(組合潰し)にあたる異動・解雇は無効であると主張し、さらに組合の争議行為に対する解雇も権利の濫用であるとして、労働者としての地位確認や解雇の効力争いを求めた。

訴えられた側(被告)の事情

会社側は、就業規則に基づく業務上の必要性から適法に配転(配置転換)命令を出したものであり、これに従わずに業務を拒否したことや、違法なストライキで保安要員を引き揚げさせて工場に重大な危険を生じさせ会社に多大な損害を与えた行為は懲戒解雇事由に該当すると主張した。

裁判所の判断

裁判所は、今回の配置転換は企業の業務上の必要性に基づくもので適法であり、労働者はこれに従う義務があったと判断した。また、労働組合側が争議中に工場の安全保持に不可欠な保安要員を全員引き揚げさせ、違法なピケッティング(工場封鎖などの示威行為)や出荷妨害を行ったことは極めて悪質であり、就業規則上の懲戒解雇事由に該当すると認定。会社の解雇は権利の濫用にあたらず有効であるとして、労働者側の請求をすべて退けた。

この事件だけの事情

石油精製プラントにおいてストライキに伴い保安要員が全員引き揚げられた結果、重大な災害発生の危険性が生じたという特殊かつ危険な争議行為の態様が、解雇の正当性を判断する上で重視された。

結論

会社側の懲戒解雇が有効と認められ、労働者側の仮処分申請はすべて退けられた。

この裁判の情報

裁判年月日1976-07-19
裁判所東京高等裁判所
区分民事の裁判
事件番号昭和44(ネ)1592
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索