似てる裁判リサーチ

東京通信機工業解雇

民事被告勝訴

会社から解雇された労働者が、解雇は無効であるとして従業員の地位の確認と給料の支払いを求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

労働者は、会社に雇われた際、次期工場長として厚遇される約束で入社した。しかし、上司との意見の対立などを理由に解雇されたのは、解雇権の濫用(権利の行き過ぎ)であり無効であると主張し、毎月の給料の仮払いを求めた。

訴えられた側(被告)の事情

会社側は、労働者が上司の指示に従わず対立を繰り返して工場の運営に支障をきたしたことや、履歴書に虚偽の学歴や職歴を書いていたことなどを理由とする解雇は、就業規則に基づくものであり有効であると主張した。

裁判所の判断

裁判所は、労働者が上司と対立して工場運営に障害を与えたことや、学歴・職歴に多くの不実記載(うそ)があったことは不誠実な行為であると指摘した。これらを総合すると、解雇には客観的に合理的な理由があり、権利の濫用にはあたらないと判断して、労働者の請求を退けた。

この事件だけの事情

労働者が入社時の履歴書に学歴や職歴の詐称(うそ)があったことについて、会社側が解雇当時には気づいていなかったものの、解雇の正当性を認める判断材料の一つとして考慮されている点が特徴的である。

結論

会社側の解雇が有効と認められ、労働者の請求はすべて退けられた。

この裁判の情報

裁判年月日1977-02-18
裁判所山形地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号昭和50(ヨ)17
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索