阪南港運ショップ制解雇
会社から労働組合の除名処分を理由に解雇された従業員らが、除名や解雇が無効であるとして、従業員たる地位の確認と未払い賃金の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、会社の経営悪化を考慮してストライキ(労働争議行為)回避の意向を伝えただけであり、組合決議に違反したとは言えない。そのため、組合の除名処分は理由がなく、規約上の手続きも踏まれていないため無効であり、それに基づく解雇も解雇権の濫用(権利の行き過ぎ)であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
被告会社は、組合から原告らの除名処分を理由とする解雇要求を受け、ユニオン・ショップ協定(組合員であることを雇用の条件とする取り決め)に基づいてやむを得ず解雇したものである。仮に解雇が無効であっても、組合の除名処分に関する判断は内部自治の問題であり、会社に賃金支払いの責任はないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、原告らの行為は直接には組合決議違反にあたらず、除名処分には重大な手続き上の瑕疵(欠陥)があるため無効であると判断した。また、会社側も通常の注意を払えばその無効性を知り得たとして、ユニオン・ショップ協定に基づく解雇も無効であり、従業員たる地位の確認と賃金の支払いを命じた。
結論
原告らの請求がすべて認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1977-05-09 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和51(ワ)452 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索