東海カーボン九州若松工場ショップ制解雇
同僚の労働災害(労災)死亡事故を巡り、遺族支援活動を行った従業員らが組合から除名され、会社から解雇されたのは無効だとして、地位確認や賃金等を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
同僚の労災死亡事故について遺族の損害賠償請求を支援する会を結成したところ、会社や組合から活動停止や脱会を強要され、拒否したことを理由に除名・解雇された。これらは不当な労働組合活動の妨害であり、解雇権の濫用で無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
従業員らの組合決定に反する分派活動が、特別災害補償の増額交渉を頓挫させ、組合の統制秩序を乱したため除名は正当であるとした。また、組合のユニオン・ショップ協定(組合員でなければならない協定)に基づき解雇したものであり適法であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、従業員らの支援活動は労働者の自然な行為であり、組合の統制権の限界を超えているため除名は無効と判断した。さらに、会社が組合の不当な除名に介入して解雇を強行したことは違法な権利侵害にあたるとし、解雇は解雇権の濫用として無効であると結論づけた。
この事件だけの事情
解雇禁止の仮処分決定が事前に告知されていたにもかかわらず会社が解雇を強行した点や、会社が組合の除名処分に積極的に関与したことが不当行為(違法行為)として評価されている。
結論
原告である従業員らの訴えがほぼ認められ、解雇が無効であることが確認され、未払賃金や慰謝料等の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1977-06-23 |
|---|---|
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和50(ワ)657 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索