ブリティッシュ・エアウェイズ・ボード整理解雇
航空会社の整備部門で働く労働者らが、従業員の地位にあることの確認や賃金の支払いを求めた事件。派遣会社を挟んでいた労働者と、会社との間の雇用関係の有無、および会社が行った人員削減(解雇)の有効性が争われました。
訴えた側(原告)の事情
労働者らは、会社から直接指揮命令を受けて働いており、実質的に直接の雇用関係(黙示の労働契約)があったと主張しました。また、一部の労働者に対する解雇は、業務の減少を口実にした不当なもの(権利の濫用)であると訴えました。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、労働者とは直接の雇用関係はなく、派遣会社(下請け企業)との間の請負契約に基づく労働者の派遣であったと反論しました。さらに、主要な取引先との契約解除に伴う人員削減の必要性や、誠実な交渉を行った上での解雇は有効であると主張しました。
裁判所の判断
裁判所は、労働者が形式的に派遣会社に雇用されていたことや給与の仕組み等から、会社との間に直接の雇用関係があったとは認められないと判断しました。また、会社側の解雇についても、業務の減少に見合う人員削減の必要性や誠実な交渉が認められ、権利の濫用にはあたらないとして、労働者らの請求をすべて退けました。
この事件だけの事情
労働者の一部が、形式上の雇用主ではない実際の作業場所の会社を相手取って直接の雇用関係や賃金を求めた点や、労働者派遣と労働者供給に関する法的な評価が問題となった点が特殊な事案です。
結論
会社の勝ち(労働者側の請求はすべて棄却された)。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1979-11-29 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和52(ヨ)2354 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索