大石商店退職金請求
解雇された非組合員の従業員2名が、労働組合と会社の間にある労働協約(労働条件の取り決め)に基づき、退職金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、会社を解雇されたため、労働組合法第17条(労働協約の拡張適用)に基づき、他の従業員と同様に労働協約で定められた退職金を支払うよう求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告会社は、原告らは管理職的立場にあり、給与の支払い方法や保険料の負担などで他の従業員とは異なる優遇された扱いを受けていたため、「同種の労働者」には当たらず、労働協約は適用されないと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、原告らが他の従業員に比べて作業内容に違いがあり、賃金や手当、保険料の負担などで総じて有利な扱いを受けていたことを認定。労働組合に加入できなかったのも立場や待遇の違いによるものであり、原告らに労働協約を適用しなくても組合員の団結権を害するおそれはないとして、原告らを「同種の労働者」とは認めず、請求を退けた。
この事件だけの事情
非組合員に対する労働協約の拡張適用(労働組合法17条)において、単なる作業内容だけでなく、賃金その他の労働条件の差異の有無を具体的に総合考慮して「同種の労働者」に当たるかどうかが判断された事例。
結論
原告らの請求はすべて棄却され、被告側の勝訴となった。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1979-12-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 和歌山地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和52(ワ)18 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索