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古河鉱業足尾製作所懲戒解雇

民事その他

会社から懲戒解雇(ちょうかいかいこ=重大な規律違反を理由としたクビ)された従業員2名が、解雇は不当労働行為(ふとうろうどうこうい=労働組合の活動を理由とする不利益な扱い)や権利の濫用にあたると主張して、労働契約上の地位の確認と賃金の支払いを求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

従業員側は、会社が経営方針や新管理方式(新しい労務管理の仕組み)の導入に反対した組合活動や、共産党員等としての活動を嫌い、組合を弱体化させるために不当に解雇を行ったと主張。業務上の重要秘密を外部に漏らしたとされる点についても、秘密性の要件を満たしていないか、組合活動や正当な政治活動の範囲内であると反論した。

訴えられた側(被告)の事情

会社側は、従業員らが業務上の重要秘密である長期経営計画の文書を無断で複写し、外部の政治団体などに漏洩して会社に損害を与えたこと、また虚偽の理由による欠勤、上司や業務に対する妨害行為、および著しい成績不良などの複数の服務規律違反があったと主張。これらの行為は就業規則や労働協約上の懲戒解雇事由に該当し、解雇は正当であると反論した。

裁判所の判断

裁判所は、会社が作成した長期経営計画は業務上重要な秘密にあたり、従業員らがこれを共同で複写して外部の政治団体等に配布・検討した行為は秘密漏洩の懲戒事由に該当すると判断した。さらに、一方の従業員における度重なる業務妨害や、他方の従業員の著しい非能率・無断欠勤などの複数の服務規律違反も認められるとした。会社が組合活動や思想を理由として不当に解雇したとは認められず、処分の量定においても裁量権の逸脱や濫用はないとして、原告らの請求を棄却した。

結論

会社側の言い分が通り、原告の請求はすべて棄却された。

この裁判の情報

裁判年月日1980-02-18
裁判所東京高等裁判所
区分民事の裁判
事件番号昭和50(ネ)667
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索