鈴鹿市女子職員賃金差別
女性であることを理由に昇格から除外され賃金に差をつけられたのは違法だとして、市に対して損害賠償を求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告の女性は、長年勤務し昇格の要件を満たしていたにもかかわらず、男性のみが昇格し女性である自分は昇格させてもらえなかった。これは法の下の平等や男女同一賃金の原則に反する不法行為または債務不履行であるとして、賃金差額や慰謝料などの損害賠償を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の市側は、昇格は個々の職員の能力や勤務成績、適性などを総合的に判断して決定すべきものであり、性別による差別はしていないと主張した。また、原告の請求は行政庁の持つ人事権を侵害するものであり、訴え自体が不法または不適法であるとして却下を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、当時の昇格運用において男子職員は基準を満たしていれば一律に昇格していたのに対し、女性に対しては合理的な理由なく昇格させなかったことは性別による差別にあたり、地方公務員法に違反する違法な行為であると判断した。ただし、原告が主張する直近上位を超える高い等級への昇格までは認めず、直近上位への昇格を前提とした賃金差額や慰謝料、弁護士費用を認めた。
この事件だけの事情
国家賠償法を根拠に、公務員の昇格差別による賃金差額や精神的苦痛に対する損害賠償が認められた事例。
結論
原告の請求が一部認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1980-02-21 |
|---|---|
| 裁判所 | 津地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和47(ワ)83 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索