東海カーボン九州若松工場ショップ制解雇
労災事故の遺族を支援する会に参加した労働者らが、組合から除名され会社から解雇されたことは無効だとして、従業員としての地位確認や未払い賃金、損害賠償などを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
労働者らは、業務中の事故で亡くなった同僚の遺族を支援する会に参加したところ、会社や組合から不当に脱退を迫られた。これに応じなかったところ、組合から除名処分を受け、会社からもこれを理由に解雇されたのは無効であると主張した。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、労働協約で定められた特別災害補償協定の解釈に反する活動は認められず、組合の決定に基づく解雇には正当な理由があり、適法であると主張した。また、仮払金の返還も求めた。
裁判所の判断
裁判所は、労働協約の内容を超える請求をしないというこれまでの労使慣行はあったものの、組合員個人の権利である損害賠償請求権を一律に放棄させるような統制は、多数決になじまず妥当性を欠くと判断した。したがって、これを理由とする組合の除名や、それに便乗した会社の解雇は無効であるとした。
この事件だけの事情
会社が仮執行宣言に基づいてすでに労働者らに支払っていた金員の返還請求についても併せて判断されている。
結論
労働者らの請求が概ね認められ、解雇が無効であることや未払い賃金等の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1980-12-16 |
|---|---|
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和52(ネ)472等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索