神奈川県退職手当金請求
亡くなった職員の退職手当をめぐり、兄弟姉妹である原告らが、同居していた内縁の配偶者には別の法律婚の配偶者がいるため受給権はないとして、被告の自治体に支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、亡くなった職員の兄弟姉妹である。亡くなった職員には届出をした配偶者や子、孫、父母祖父母がおらず、同居していた者は法律上の配偶者がいるため重婚的内縁関係にあたり、条例上の配偶者には当たらないと主張して、退職手当の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の自治体は、同居していた者は事実上婚姻関係と同様の事情にあった者(内縁の配偶者)に該当し、条例上の第一順位の受給権者であるとして、すでにその者に退職手当を支払ったと主張した。
裁判所の判断
裁判所は、同居していた者と元の配偶者との間には長年生活実態がなく関係が形骸化していた一方、亡くなった職員とは長期間夫婦として共同生活を営み社会にも認められていた点を重視した。そのため、形式的に重婚的内縁関係にあっても保護に値すると判断し、条例上の配偶者に当たると結論づけた。
この事件だけの事情
法律上の婚姻関係が形骸化している重婚的内縁関係において、生計を共にしてきた内縁の配偶者を退職手当の受給権者として保護するかどうかが争点となった。
結論
原告らの請求はすべて棄却され、被告の主張が認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1981-01-20 |
|---|---|
| 裁判所 | 横浜地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和54(ワ)1546 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索