日本シェーリング賃金請求
会社が賃金引上げの際に、一定以上の欠勤等がある者を対象外とする「稼働率条項」を設けたことや、組合との交渉姿勢などが不当労働行為や強行法規違反にあたると主張し、原告らが未払賃金等の支払を求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
原告らは、年次有給休暇や労働災害による休業、ストライキ等の時間を不就労時間として稼働率を計算し賃金引上げから除外する条項は、労働基準法や憲法に違反し無効であると主張。また、組合の妥結を遅らせるための月払条項も違法であるとして、未払いの賃金、一時金、退職金の支払を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告会社は、業績悪化を改善するための稼働率条項や妥結月払条項は労働組合との合意のもとで成立したものであり、適法であると主張。また、稼働率の計算に各種休暇や組合活動を含めることも、企業の生産性向上のために認められるべき正当な措置であり、違法ではないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、年次有給休暇や労働災害による休業、生理休暇などを不就労時間として稼働率を算定し賃金引上げの対象から除外することは、労働基準法等の強行法規に違反し無効であると判断した。また、妥結を強制して時期を遅らせた月払条項も無効としたが、協定のその他の部分は有効とし、未払賃金や一時金等の請求の一部を認め、慰謝料や弁護士費用の請求は退けた。
この事件だけの事情
一部の請求が認められ、その他の請求が棄却された一部認容の判決である。
結論
原告らの請求の一部が認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1981-03-30 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和52(ワ)1168等 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索