日本鋼管鶴見造船所諭旨解雇
学歴や家族の職業などを偽って会社に入社したことを理由に解雇された労働者が、解雇は無効であるとして労働者としての地位確認や賃金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
労働者は、経歴詐称は労働契約前の問題であり職場秩序の乱れもない、解雇は不当労働行為や権利の乱用にあたると主張し、解雇の無効と賃金等の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、安全や高品質が求められる造船業において信頼関係は何よりも重要であり、学歴や家族の職業などを偽って採用されたことは重要な経歴詐称にあたるとして、解雇は有効であると主張した。
裁判所の判断
裁判所は、労働者が採用時に学歴や家族の職業などを偽り、さらに身元の連帯保証人の署名押印を偽造していたことは重要な経歴詐称に当たると判断した。会社がこのような詐称を知っていれば採用しなかったと認められるため、解雇を有効とした一審判決を支持し、労働者の請求を棄却した。
この事件だけの事情
採用時の経歴詐称を理由とする解雇(約定解除権の行使)の有効性と、それが権利の乱用にあたるかどうかが詳細に検討された事例である。
結論
会社側の言い分が通り、労働者の請求はすべて棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1981-11-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和52(ネ)1586 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索