栃木合同輸送ショップ制解雇
労働組合を脱退して別の組合に加入した従業員らを、会社のユニオン・ショップ協定(組合員でなければ解雇される取り決め)に基づき解雇したことは無効であるとして、従業員らが労働契約上の地位確認や未払い賃金等の支払いを求めた事件。
訴えた側(原告)の事情
従業員らは、組合を脱退して別の労働組合に加入する自由は保障されており、会社の解雇は解雇権の濫用(権利の乱用)や不当労働行為(労働組合の活動を理由とする不利益な扱い)にあたるため無効であると主張し、解雇後の賃金や一時金、諸手当の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社と補助参加人(元の労働組合)は、有効なユニオン・ショップ協定に基づき、正当な理由なく組合を脱退した従業員らを解雇したことは正当であると主張し、従業員らの請求の棄却を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、組合員が脱退して直ちに他の労働組合に加入した場合、ユニオン・ショップ協定を理由に解雇することは社会通念上相当ではないため無効であると判断した。ただし、将来の賃金請求のうち判決確定後の分については、あらかじめ請求する訴えの利益がないとして却下した。
この事件だけの事情
原告の一人について、会社への直接の雇用ではなく、関連会社からの在籍出向(出向元の籍を残したまま出向先の指揮命令で働くこと)であるという特殊な身分関係が認定された。
結論
原告らの請求が一部認められ、解雇が無効とされて未払い賃金等の支払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1981-12-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和53(ワ)2002 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索