ノースウエスト航空賃金請求
労働組合のストライキが原因で会社から一時休業(レイオフ)を言い渡され働けなくなった非組合員の労働者らが、会社に対して賃金の支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
労働組合のストライキとは関係のない非組合員の労働者らは、会社の経営障害によって働けなくなったのだから、会社は民法536条2項(危険負担の法理)に基づき賃金を支払う義務があると主張した。また、会社が誠実に団体交渉を行わずにストライキを招いたことも責任の根拠とした。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、労働組合の過大な要求や拒絶によってストライキに突入したものであり、会社に不当な目的や誠実な団交義務違反はないと主張した。また、ストライキに参加しなかった労働者が働けなくなったのは会社の責めに帰すべき事由(責任)には当たらず、賃金支払義務はないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、労働組合のストライキにより働けなくなった場合、会社に特段の非難すべき事由がない限り、一般に使用者の責に帰すべき事由には当たらないと判断した。また、会社側が誠実団交義務を欠いていたとは認められないとし、労働者らの請求を棄却した原判決を支持した。
この事件だけの事情
米国パイロット労働組合による大規模なストライキと、それに関連する航空企業間の相互援助協定(スト保険)の合法性や団体交渉の経緯が争点となった。
結論
労働者側(原告)の請求がすべて退けられ、会社の勝訴となった。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1982-03-24 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和53(ネ)2145 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索