小谷病院整理解雇
医院で働く労働者たちが、事業の縮小を理由に行われた解雇は無効だと主張し、地位の確認と仮の賃金の支払いを求めた仮処分事件。
訴えた側(原告)の事情
労働者たちは、経営難や外部からの医師の来援を止めたことによる事業縮小にともなう解雇には合理的な理由がなく、解雇権の濫用(権利の行き過ぎ)であると主張。生活が困窮しているとして、裁判が続く間も仮の給料の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
医院側は、行政や医師会から外部医師による診療を止めるよう指導されたため事業を縮小せざるを得なくなり、従業員の整理(人員削減)を行う必要が生じたと主張。適正な基準に従って解雇を行ったため、解雇は有効であると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、行政からの指導に法的拘束力はなく、他の代替手段をとることも可能であったため、事業縮小を理由とする解雇にはやむを得ない必要性が認められず無効と判断。ただし、仮の給料の支払いは判決までの約1年間に限るのが相当とした。
この事件だけの事情
仮処分の保全の必要性から、賃金の仮払いは解雇後1年間に限るという期間の制限を設けて認容した点が特徴的である。
結論
労働者側の請求が一部認められた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1982-10-06 |
|---|---|
| 裁判所 | 鳥取地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和57(ヨ)23 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索