なかやタクシー懲戒解雇
タクシー運転手が会社から受けた懲戒解雇(重い処分としてのクビ)は無効だと主張し、運転手の地位の確認と給与の仮払いを求めた仮処分申請事件。
訴えた側(原告)の事情
従業員は、無線での不適切な発言や口論などはあったものの、会社から注意やこれまでの処分を受けたことはなく、今回の即時解雇(懲戒解雇)はあまりに重すぎて権利の乱用であると主張。解雇後、生活に困窮しているため、給与の仮払いや運転手としての地位の確認を求めた。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、従業員が乗客や同僚に対する不快な発言(暴言)を繰り返したこと、他の従業員に対して威圧的な態度をとったこと、代表者の命令に逆らい暴言を吐いたことなどが就業規則の懲戒解雇事由に該当すると主張し、申請の却下を求めた。
裁判所の判断
裁判所は、従業員の発言や口論に問題はあったものの、これまでに注意や懲戒処分を受けたことがないこと、解雇が十分な検討のないまま突発的になされたこと等を考慮し、最も重い処分である懲戒解雇は著しく妥当性を欠き、解雇権の濫用(権利の行き過ぎ)で無効と判断した。生活困窮を理由に、将来の生活維持に必要な期間として8か月間、毎月23万円の給与仮払いを認めた。
この事件だけの事情
過去の預貯金を使い果たし生活に困窮しているとして、千葉市の標準生計費を基準に8か月間分の賃金仮払いを認めた点。
結論
労働者側の請求が一部認められ、給与の仮払いが命じられた。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1982-11-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 千葉地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和57(ヨ)286 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索