香港上海銀行退職金請求
銀行の臨時従業員として勤務した元従業員が、退職金と年金一時金の支払いを求めた裁判。労働協約が失効した後も内容が個別の労働契約に引き継がれるかが争点となりました。
訴えた側(原告)の事情
原告側は、在職中に締結された退職金に関する協定が失効した後も、その計算方法は労働契約の内容として維持されていると主張。そのため、退職時の基本給をベースに計算した退職金および年金一時金の合計額と、遅延損害金の支払いを求めました。
訴えられた側(被告)の事情
被告側は、退職金協定はすでに失効しており、就業規則に具体的な規定がなくなったため、原告の請求する計算方法は使えないと主張。また、当時の基本給を基準にするべきで、提示した仮払額で弁済の提供は済んでいると反論しました。
裁判所の判断
裁判所は、労働協約が失効した後であっても、賃金や労働条件に関する部分は個々の労働契約の内容として引き継がれると判断しました。したがって、失効後も旧協定の計算方法を適用して退職金を算出すべきであり、被告の提示額は不足しているとして原告の請求を全面的に認めました。
この事件だけの事情
退職金協定が期間満了で失効した後に退職した従業員に対し、失効前の協定内容が労働契約として効力を持つかどうかが主要な争点となった事案です。
結論
原告の請求がすべて認められました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1983-03-28 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和56(ワ)4373 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索