大宝タクシー退職金請求
会社を辞めたタクシー乗務員が、未払いの退職金を求めて会社を訴えた裁判。退職時に一定期間の乗務を求める規定や覚書の有効性が争われました。
訴えた側(原告)の事情
会社の承認なしに辞めた者に退職金を支給しない規定や、退職届提出後一定期間の乗務を義務付ける覚書は、労働者の解約の自由を奪うもので無効であると主張し、退職金の支払いを求めました。
訴えられた側(被告)の事情
タクシー会社では予告なしの退職による車両の遊休を防ぐ措置が必要であり、退職金は報償金の性格が強く支給条件は労使の合意で決まるため、退職金不支給は正当であると主張しました。
裁判所の判断
裁判所は、タクシー会社における業務上の必要性や、覚書が労働組合の議決を経て労働協約(労使間の取り決め)としての要件を満たしていることを認めました。その上で、規定や運用の実態に照らして労働者の解約の自由を不当に制限するものとはいえないと判断し、原告の請求を退けました。
結論
会社の言い分が認められ、元乗務員の請求は退けられました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1983-04-12 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和57(ネ)243 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索