日本高圧瓦斯工業退職金等請求
従業員が会社を辞めた際、会社が「手続きの不備」や「業務妨害による損害」を理由に退職金を支払わなかったため、従業員側が未払い退職金と利息の支払いを求めて会社を訴えた事件です。
訴えた側(原告)の事情
原告らはそれぞれ昭和46年と昭和44年に会社へ入社し、昭和58年8月に退職の意思を伝え、同年9月に自己都合で退職した。退職金支給規定に基づく退職金と、退職から1か月経過した日からの遅延損害金の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
被告の会社は、就業規則で「退職は会社の承認が必要」と定めており承認していないため効力はなく、退職金不支給の事由や、従業員らの営業妨害による損害(440万6000円)があるとして相殺を主張した。
裁判所の判断
裁判所は、解約の申入れ後も会社の承認まで退職できないとする特約は労働者の自由を制約するため無効であり、退職金は労働基準法上の賃金に当たると判断した。また、不法行為を原因とする損害賠償債権をもって賃金債権と相殺することは禁止されているとして、会社の主張を退けた。
結論
原告らの請求がすべて認められ、会社は退職金と遅延損害金を支払うことになりました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1984-07-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和59(ワ)1518 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索