大鉄工業退職金請求
破産した元従業員の破産管財人が、会社に対して未払い退職金と遅延損害金の支払いを求めた裁判。会社側は、退職金を住宅ローンの返済に充てる合意で相殺したと主張した。
訴えた側(原告)の事情
破産した元従業員の破産管財人は、会社が退職金を全額支払っていないと主張し、未払いの退職金の一部である約111万9千円と遅延損害金の支払いを求めて裁判を起こした。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、元従業員が会社から借り入れていた住宅ローンの残債務などの返済に退職金を充てることで本人と合意し、相殺(借金と相殺して帳消しにすること)したため、未払い金は存在しないと反論した。
裁判所の判断
裁判所は、退職金の控除や相殺が労働者の自由意思に基づくものであり、客観的に見ても合理的な理由が認められるため有効であると判断した。これにより、元従業員の退職金債権は相殺等により全額消滅しているとして、原告の請求を棄却した。
この事件だけの事情
退職金債権と会社に対する借入金債務との相殺について、労働者の完全な自由意思と合理的な理由があれば有効であると判断された事例。
結論
被告(会社)の主張が認められ、原告の請求は棄却された。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1984-10-31 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和59(ワ)655 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索