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福井郵便局臨時職員雇止め

民事原告勝訴認められた金額 10万円

郵便局で臨時雇いとして働いていた労働者が、雇止め(契約満了による解雇)は無効であるとして地位確認や損害賠償を求めた事件。

訴えた側(原告)の事情

労働者は、実質的に期間の定めのない労働契約であることや、雇用の継続に対する期待権(契約が更新されるだろうという法的な期待)があることなどを理由に、雇止めは違法・無効であると主張した。また、思想・信条を理由とした差別的取扱いや違法な人事管理による精神的苦痛もあったとして、損害賠償を求めた。

訴えられた側(被告)の事情

郵送局側は、臨時雇いの勤務関係は公法上の関係であり、労働基準法の解雇制限や私法上の解雇法理は適用されないと主張した。また、予定雇用期間満了による当然退職であり、任用は適法に行われたため、雇止めや違法行為は存在しないと反論した。

裁判所の判断

裁判所は、郵便局の職員は公法上の関係にあるため私法上の解雇制限は適用されず、雇用の継続には至らないとして主位的請求(労働契約上の地位確認)は退けた。しかし、局側が労働者に雇用の継続を期待させるような不適切な人事管理を行い、その信頼を一方的に破壊したことについては過失による不法行為が成立すると判断し、精神的苦痛と弁護士費用に対する損害賠償を命じた。

この事件だけの事情

違法な人事管理によって労働者に抱かせた「雇用の継続に対する信頼」を不法行為の根拠として、慰謝料等の賠償責任を認めた点が特徴的である。

結論

原告の地位確認請求は退けられたが、損害賠償請求の一部が認められた。

この裁判の情報

裁判年月日1984-12-21
裁判所福井地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号昭和54(ワ)187
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索