大阪暁明館退職金請求
病院を経営していた会社を退職した従業員らが、就業規則に基づいて退職金の支払いを求めた裁判です。
訴えた側(原告)の事情
従業員らは、退職金は雇用の対価である賃金であり、定められた退職金額を受け取る権利があると主張しました。また、会社側の営業は商行為にあたるため、商事法定利率(年6分の遅延損害金)の支払いも求めました。
訴えられた側(被告)の事情
会社側は、経営悪化による事情変更で退職金規定は失効した、従業員らの組合活動は権利の濫用にあたる、退職金は和議手続(裁判所の監督下で行う借金返済などの再建手続)の対象であり期限の猶予があるなどと主張し、請求の棄却を求めました。
裁判所の判断
裁判所は、退職金規定が事情変更により失効したとはいえず、また会社の和議開始後も在職する従業員の退職金債権は和議の効力を受けないと判断しました。ただし、病院経営は営利目的の商行為とはいえないため、商事法定利率ではなく民事法定利率(年5分)が適用されるとしました。
この事件だけの事情
退職金が会社更生や和議の手続においてどのような効力を受けるか、また病院経営が商行為にあたるかどうかが詳細に検討された事例です。
結論
従業員らの請求が一部認められ、会社側に対して退職金などの支払いが命じられました。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1984-12-25 |
|---|---|
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和58(ネ)2274 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索