似てる裁判リサーチ

日本冶金工業解雇

民事原告勝訴認められた金額 1,133万円

従業員が受けた休職処分と解雇処分の無効、および過去の賃金の支払いを求めて会社を訴えた事件です。

訴えた側(原告)の事情

原告である従業員は、沖縄返還協定反対闘争に参加して逮捕・起訴されたことを理由とする休職処分や、刑事裁判の確定の通知が遅れたことを理由とする解雇処分はいずれも権利の濫用(権力の行き過ぎ)であり無効であると主張し、従業員としての地位確認や未払い賃金の支払いを求めました。

訴えられた側(被告)の事情

被告である会社側は、原告の逮捕や長期間の欠勤が業務の円滑な運営や職場秩序に大きな支障をきたしたこと、また有罪判決の確定を長期間隠して報告しなかったことは不誠実な背信行為であり、就業規則に違反する労働能率の悪さに該当するため、休職処分も解雇処分も有効であると主張しました。

裁判所の判断

裁判所は、原告の休職処分については業務に重大な支障が生じるとは認められないため無効と判断しました。しかし、有罪判決が確定したことを長期間会社に隠し続け、その間も賃金を受け取り続けたことは就業規則違反であり、従業員として不適当で解雇(クビ)は正当であると判断しました。

この事件だけの事情

休職処分は無効とされた一方で、その後の有罪判決の秘匿と不誠実な対応を理由とした解雇は有効と判断され、結論が分かれた事案です。

結論

原告の請求の一部が認められ、休職期間中の賃金の支払いが命じられました。

この裁判の情報

裁判年月日1986-09-29
裁判所東京地方裁判所
区分民事の裁判
事件番号昭和58(ワ)2191
分野労働

判決の全文

判決文(PDF・裁判所ウェブサイト)

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索