国鉄蒲田電車区等職員賃金カット
鉄道会社の従業員らが、勤務時間内の洗身入浴を理由に賃金を減額されたことの無効と支払いを求めた裁判。
訴えた側(原告)の事情
作業による身体の汚れを落とすため、終業前の洗身入浴は長年の労使慣行として認められており、労働時間にあたると主張。被告がこれを一方的に禁止して賃金を減額したのは不当であるとして、減額分の賃金と遅延損害金の支払いを求めた。
訴えられた側(被告)の事情
勤務時間内の洗身入浴は、就業規則や職務専念義務に違反する違法なものであり、指揮監督からの離脱にあたると主張。過去の労使慣行はすでに破棄・是正されており、賃金控除の措置は正当であると反論した。
裁判所の判断
裁判所は、従業員らの作業に汚れを伴う面はあるものの、就業規則に反する勤務時間内の洗身入浴が有効な労使慣行として法的な効力を持つまでになっていたとは認められないと判断。また、現場長に就業規則を変更する権限はなく、被告側が事前に違法性を告知して改善を求めていたことから、賃金減額の措置は不当ではないとした。
結論
原告らの請求をいずれも棄却する。
この裁判の情報
| 裁判年月日 | 1988-02-24 |
|---|---|
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
| 区分 | 民事の裁判 |
| 事件番号 | 昭和59(ワ)5507 |
| 分野 | 労働 |
判決の全文
出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索